新幹線で日本各地から生鮮品を運び込む(17日、JR東京駅)

JR旅客6社は17日、新幹線などを使った生鮮品の輸送サービスを報道陣に公開した。日本各地の名産品や地元の野菜を列車に載せて運び、18日まで東京駅で販売する。速達性や定時運行を強みとする新幹線で各社が連携し、今後の本格展開につなげる。

東京駅の改札内にある商業施設「グランスタ東京」で17〜18日、JRグループの物販イベント「新幹線でつながる旬食フェア」を開催している。北海道の新函館北斗駅から九州の鹿児島中央駅まで、新幹線の各沿線から特産品を取り寄せて販売する。

17日には伊勢名物の「赤福餅」を東海道新幹線で運び込んだ。北海道・東北新幹線では仙台の「ずんだ餅」や、アスパラガスやニラといった野菜類を届けた。18日にも熊本の「からしレンコン」などを東海道・山陽と九州の各新幹線で中継輸送する。

トラックの輸送力が低下する「2024年問題」が広がるなか、JR各社は新幹線の空きスペースを使った荷物輸送サービスを打ち出している。全国にネットワークを巡らせる各社の連携をアピールし、生鮮品などの即日輸送ニーズを開拓する狙いがある。

国土交通省によると、トラック輸送の積載率は4割程度にとどまる。JR東日本のマーケティング本部の堤口貴子マネジャーは「新幹線の速達性や運行本数の多さを強みとして、少量の荷物を運びたいという顧客のニーズに応えていく」と話す。

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