ブラザー工業(名古屋市)は17日、池田和史副社長(61)が社長に昇格する人事を発表した。佐々木一郎社長(67)は代表権のない副会長に就く。6月の株主総会後の取締役会で正式に決定する。社長交代は2018年以来6年ぶり。
今回の交代について、佐々木氏は次の中期経営計画の策定を始めることを理由に挙げた。
池田氏は神戸大経済学部卒。1985年ブラザーに入社。ドイツで在庫管理などのシステム整備を主導した後、経営企画部長、米国の現地法人社長を歴任し、2024年4月から副社長に就いていた。
17日に記者会見した池田氏は「工作機械事業を成長させられるかが課題だ」とし、M&A(合併・買収)についても「積極的に投資を行いながら成長を促進していきたい」と語った。
また、会見では業務用プリンター大手のローランドディージー(DG、浜松市)に対する株式公開買い付け(TOB)の実施を取りやめたことと、今回の社長人事との関連についても話が及んだ。
これについて佐々木氏は「ローランドDG社の件とは全く関係ない。予定通りの社長交代だ」と話した。(江口英佑)
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