JR津軽線の蟹田ー三厩間(28.8キロ)が23日、廃線となる見通しとなった。これまで鉄路維持と早期復旧を主張してきた青森県今別町が復旧断念に転じた。同町のほか青森県、外ケ浜町など沿線自治体が、JR東日本が提案していた自動車交通への転換で合意した。今後、バスやタクシーを中心に地域交通を構築する。

津軽線は2022年8月の大雨災害で運休が続く。同日、青森市内で開いたJR津軽線沿線市町村長会議で、今別町の阿部義治町長は「自動車交通の協議に参加するという苦渋の決断をした」と述べた。

JR津軽線沿線市町村長会議であいさつするJR東の久保支社長(中央、23日、青森市)

現在、運休区間とその先の竜飛崎までバスやタクシーの代替交通を実施している。JR東日本は今後、同社が主体となりNPO法人を設立する。18年以上の長期的な運営を想定し地域交通を支えていく。

既存の公営バスなどとの重複が想定されるエリアでは今後、ダイヤ調整などで最適化し、利便性を高めるという。

会議に出席した青森県の小谷知也副知事はJR案を容認したうえで、「沿線からの意見、要望に真摯に対応してほしい」と述べた。JR東日本の久保公人盛岡支社長は「合意内容は書面を取り交わし、実効性を高めていく」と話した。

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