スターバックスコーヒージャパン(東京・品川)は、規格外のバナナを使用した独自のドリンク「フラペチーノ」やスイーツ2種を期間限定で発売すると発表した。29日から全国の店舗で売り出す。規格外のバナナを使用した商品を食べた消費者に、フードロス削減への取り組みを知ってもらう狙いだ。
24日に都内で試飲会を開き、商品の詳細を説明した。季節限定の「フラペチーノ」として「バナナブリュレフラペチーノ」(678円)を用意する。完熟バナナの果肉を使ったソースが特徴。牛乳の代わりにアーモンドミルクを使うことで甘みを抑え、キャラメリゼした砂糖のチップでほのかな苦味も感じられるように仕立てた。良質なバナナの酸味も味わえる。
スターバックスがバナナを使ったフラペチーノを販売するのは今回で4度目。これまでは子どもにも楽しんでもらおうとバナナの甘さを存分に生かす味わいに仕上げていた。スターバックス広報部の南坊実氏は「自分もフラペチーノが甘いと感じることがある」とし、「『大人女子』に味わってもらいたい」と語った。フラペチーノの販売期間は7月9日ごろまでを想定する。
果物大手のドールと連携し、規格外の「もったいないバナナ」を初めて商品として使った。「もったいないバナナ」は皮の傷や形のゆがみ、未熟なサイズなどを理由に規格外として廃棄されているが、規格を満たすバナナと遜色ない味わいだ。ドールが運営するフィリピンの農園では、年間約2万トンのバナナが再利用できず埋め立て廃棄になっているという。
今回、スターバックスとドールの取り組みで約300万本の規格外バナナがドリンクやフードに生まれ変わる。24日の試飲会でドール拡大推進室の成瀬晶子氏は「バナナの廃棄を減らす取り組みを知ってもらいたい」と話した。
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