国内風力発電最大手のユーラスエナジーホールディングス(HD、東京・港)は29日、オーストラリアで風力発電設備や太陽光発電設備、蓄電池を組み合わせた発電所を稼働したと発表した。昼は太陽光、夜は風力を中心に発電することで、1日を通じて安定して電力を供給できるようにする。
オーストラリアの風力発電事業者と共同で発電所事業に出資し、開発を進めた。発電容量は風力が約4万3000キロワットで太陽光が1万5000キロワット、蓄電池の蓄電容量は4000キロワット時。風車はデンマークのベスタス製を12基採用した。
発電所は豪州北東部のクイーンズランド州に位置し、生み出した電気は州政府系の発電会社に販売する。発電所のある地域は夜に風が強い一方で、昼は風が弱くなる傾向があるという。昼は太陽光発電を中心に発電し、夜は風力発電を活用することで、電力供給量を安定させる狙いだ。蓄電池も置いて電気の過不足を調整する。
ユーラスにとってオーストラリアの発電所の稼働は3カ所目。風力・太陽光・蓄電池を組み合わせた発電所は初めて手がけた。組み合わせの効果や運用状況などを確かめた上で、日本など他国でも開発を検討していく。
【関連記事】
- ・ユーラスエナジー副社長「地元への還元、再エネ供給で」
- ・40年度の電源構成、脱炭素急ぐ エネルギー計画改定着手
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。