茨城県つくば市のごみ処理施設では廃棄されたマットレスの処理が追いついていない

茨城県つくば市は30日、寝具のエアウィーヴ(東京・千代田)と環境配慮型ベッドマットレスの普及で連携すると発表した。同社製マットレスの購入費の一部を同市が補助するとともに、不要なマットレスを同社が回収して一部を再製品化する「水平リサイクル」を進める。市民のリサイクル意識を高め、市の処理負担も抑える。

6月1日からエアウィーヴのマットレスを同社の公式サイトを通じて購入した市民が領収書を市に提出すると1万円を補助する。代わりに廃棄するマットレスを引き取り、同社製の場合は再びマットレスによみがえらせる。他社製でも同社が回収・処理する。

30日に東京都内で記者会見した五十嵐立青市長は「民間商品に補助金を出すのは前例がない」としつつ、「環境配慮型の商品を選ぶという選択肢があることを知ってもらい、市民の行動を変え循環型社会を実現したい」と話した。

つくば市は人口拡大に伴い廃棄マットレスも増えている。市民が粗大ゴミ処理費として1200円を負担し、市が約7000円をかけて処分している。スプリングを使う従来型マットレスの廃棄が年間2500枚以上に達し、構造が複雑で処理に手間がかかるため委託業者による対応が追いついていないという。

エアウィーヴのマットレスは、従来型のスプリングマットレスに比べてリサイクルが容易だ

新たな枠組みでは市民の負担はゼロになる。市の負担は1万円に増えるが、エアウィーヴが処理を担うため廃棄にかかるコストを削減できる。同社製マットレスは分解して簡単に洗え、リサイクルもしやすいという。

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