自律走行型ロボットがメーターを読み取ってデータを蓄積する(31日、都内事業所)

日立製作所は31日、ロボット開発のスタートアップ企業、ユーゴー(東京・千代田)と協業し、同社の見回りロボットを使った工場点検サービスを開発すると発表した。ユーゴーが手がける自律走行ロボットが工場の巡回や計測器を読み取る。収集データをもとに機器の故障や不具合の兆候を捉える。

日立プラントサービス(東京・豊島)と日立システムズ(東京・品川)、ユーゴーの3社で2025年3月期中のサービス開始を目指す。

カメラやセンサーを搭載した自律走行型のロボットに工場機器のデータを読み取らせて蓄積。電力消費量などと照らし合わせて分析し、数値の変化をもとに生産設備の電力効率の向上につなげたり、不具合の兆候を診断したりする。

労働人口の不足や点検にかかる人件費が課題となっている。国内の多くの工場は作業員が巡回してメーターなどの数値を読み取って記録していた。ロボット導入によって点検や予兆診断の労働負荷を3〜5割削減できるという。

3社は23年10月から半導体工場での実証実験を開始した。新サービスでは点検ロボットをリースで貸し出し、データ活用手法なども指南する。日立の担当者は「労働人口の不足によって点検業務の自動化需要は高まる。事業規模を拡大していきたい」とした。

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