2日の報道向け事前説明会ではアフリカや南米などの市場動向が話された(2日、ドバイ)

【ドバイ=古川慶一】国際航空運送協会(IATA)の年次総会がアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで2日始まった。会期は4日まで。航空業界の中長期展望や、脱炭素への対応策のほか、航空機の運航や整備で人工知能(AI)を活用した効率化といったテーマで議論する。

IATAは1945年設立の民間航空会社の業界団体。5月時点で世界の航空334社が加盟する。2024年の総会は80回目となる。

IATAが23年末に発表した世界の航空需要見通しでは、24年の旅客数は47億人と新型コロナウイルス禍前の19年(45億人)を超える水準だった。この高い需要をどう持続させるかが今後の焦点となる。

一方で航空業界は大量の二酸化炭素(CO2)を発生させている産業の一つだ。IATAは50年までに温暖化ガス排出量の「ネットゼロ達成」を目標に掲げている。環境面の対策や、他産業に比べて遅れがちだったAIの活用法も話し合う。

24年の総会には米ユナイテッド航空のスコット・カービー最高経営責任者(CEO)やエミレーツ航空のティム・クラーク社長のほか、全日本空輸(ANA)の井上慎一社長らが参加する。

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