そごう・西武は6日、非代替性トークン（NFT）を使ったデジタルアートを売買するサイトを開くと発表した。販売手数料は販売額の8%で、新たな収益源にする。アートを扱う百貨店のノウハウを生かし、20〜30代の若年層との接点を拡大する。
10日に開設する。5人の作家の約100作品からオンラインで販売する。作品の中心価格は3万〜5万円と手ごろな価格帯に設定し、10万円台の作品も一部で売る。購入者はサイトへの会員登録がいらず、暗号資産のみで決済できる。約半年は実証実験期間とし、システムの運用面などを確認する。
出品作品はそごう・西武が審査をして品質を担保する。百貨店での美術品販売などを通じた作家とのネットワークを生かし、NFTアート初出品となる作家も増やしていくという。
第1弾の作品として水中写真家の鍵井靖章氏の作品やNFTコレクション「MetaKozo（メタコゾー）」などの作品を販売する。西武渋谷店（東京・渋谷）などのリアル店舗と連動し、デジタルアートの展示会やグッズ販売なども展開する。
NFTアートの売買サイトでは米国のオープンシーが先行する。国内では楽天グループやGMOインターネットグループなどの数社にとどまり百貨店では珍しいという。そごう・西武eコマース部の石川淳之氏は「実店舗を持つ百貨店の強みを生かして出品者と購入者をつなぎ、新たな体験価値を提供する」と話す。
（稲福祈子）
鄭重声明：本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。
