北海道函館市の老舗洋食店、五島軒は1993年から発売する主力レトルト商品「函館カレー」シリーズを刷新する。市東部の南茅部地域で収穫した真昆布からとった出汁(だし)を加えた。道産牛肉を使ったブイヨンに他の出汁を加えるのは初めて。
ブイヨンよりも昆布出汁を多くして昆布のうまみ、まろやかな後味を実現した。直営店やテナントなどで中辛を17日、甘口と辛口を7月1日から販売する。価格はいずれも432円。
函館カレーは約30年の歴史がある同社人気商品の一つ。中辛のほか辛口、甘口など5種類があり年間90万〜100万食を販売する。今後売り場では昆布出汁入りの刷新された商品に順次入れ替える。
南かやべ漁業協同組合と協力、収穫した真昆布を供給してもらう。若山豪社長は「道南の真昆布漁はほぼ養殖に頼り、漁師の後継者不足にも悩んでいる。地元産昆布を使って活性化にもつなげたい」と話す。
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