あなたの勤務先はブラック企業? ホワイト企業? それとも……。人材サービスを手がけるアデコ(本社・東京都千代田区)が若手社員らにアンケート調査したところ、今の職場を働きやすい「ホワイト企業」と答えた人の4割以上が、居心地は良いがスキルアップが難しい「ゆるブラック企業」だとも感じていた。若手が勤務先に求めているのは、働きやすさだけではないようだ。
調査は2023年12月にインターネットで実施し、会社員や公務員・団体職員の20、30代の男女計1000人が回答した。
調査結果によると、「現在の勤務先はホワイト企業かブラック企業か」との質問に対し、「ホワイト企業」が17・2%、「どちらかといえばホワイト企業」が51・7%で、7割近くがホワイト企業だと感じていた。
調査では「働きやすく居心地は良いが、仕事のやりがいや成長を感じられず、スキルアップやキャリアアップも難しい職場」を「ゆるブラック」と定義している。ホワイト企業と回答した人に「現在の勤務先は『ゆるブラック』か」と尋ねると、「そう思う」が8・3%、「どちらかといえばそう思う」が32・1%で、「ゆるブラック」と考えている割合が4割を超えた。
さらに、ゆるブラックと答えた人に「今後1年以内に転職しようと考えているか」と聞いたところ、4割弱が「既に転職活動をしている」「まだ活動はしていないが転職しようと考えている」と回答した。
アデコの籾山直威・ピープルバリュー本部長は「新型コロナウイルスの感染拡大などをきっかけとして、働き方の見直しや改善が図られた。しかし、働きやすさやワーク・ライフ・バランスの取りやすさだけでは若手を組織にとどめるには不十分だと分かった。若手は楽な仕事を求めているということではないことに注意する必要がある」とコメントした。【田中綾乃】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。