製紙大手の北越コーポレーションに岸本晢夫(せきお)社長の解任を求めている香港の投資ファンド「オアシス・マネジメント」の株主提案について、別の大株主の大王海運は10日、オアシスの提案に賛成する方針を決めた。オアシスと大王海運の持ち分を合わせると議決権の約4割となる。

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 北越コーポの株主総会は27日に開かれる。大王海運は10日、「オアシスが指摘する北越コーポの企業統治上の問題は同じ認識だ」という声明を出した。

 製紙5位の北越コーポは先月、4位の大王製紙との提携を発表。「資本効率を改善させる」として大王製紙への出資比率を約25%から20%まで下げていく方針も併せて示していた。

 北越コーポはまた、株主提案への反対を表明。北越コーポ株の約21%を握る大王海運グループへの買収防衛策を一定の条件が満たされれば取締役会決議で発動できるようにする議案を株主総会に出している。(山本精作)

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