協和キリンは10日、米国ノースカロライナ州にバイオ医薬品工場を建設すると発表した。投資額は最大5億3000万ドル(約831億円)で、2027年の稼働を目指す。完成すれば海外で初の製造拠点となる見込みだ。開発中の治療薬候補の製品化を見据え、大規模な製造拠点を準備する。
敷地面積は約30万平方メートル、延べ床面積は約1万6000平方メートルとなる見込み。次世代の抗体医薬などバイオ医薬品の生産を想定する。臨床試験(治験)で使用する治験用の薬剤なども生産する。7〜9月ごろの着工を予定する。
同社は群馬県高崎市と山口県宇部市に生産拠点をもつが、海外では初めてとなる。建設するノースカロライナ州サンフォードはバイオ企業が集積し、細胞医療や遺伝子治療の研究開発が盛んだ。日本企業ではアステラス製薬も製造拠点を置いている。協和キリンの広報担当者は「バイオ人材の確保にも寄与すると期待している」と話している。
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