セイコーエプソンは、インクジェットプリンターの需要が増えると見込む

セイコーエプソンは12日、プリンターの基幹部品を生産する山形県酒田市の工場に新棟を建設すると発表した。約51億円を投じ、2025年9月末の完成を予定する。主力のインクジェットプリンターの需要拡大に対応する。

インクを紙に噴射する基幹部品の「プリントヘッド」を製造する東北エプソン(山形県酒田市)の工場に新棟を建設する。追加で設備を導入して、30年ごろに同部品の生産能力を現在から4倍に高める方針だ。

東北エプソンに28年ぶりに新棟を建設する(イメージ)

同工場での新棟建設は1997年以来、28年ぶりとなる。新棟の建築面積は5500平方メートル、延べ床面積は1万1191平方メートルだ。能力増強に伴って25年度に70人を新規に雇用する。

インクジェットプリンターの需要拡大に備える。オフィス向けプリンターでは粉状のトナーを紙に載せて熱で溶かして圧着させるレーザー式が主流だが、消費電力の少ないインクを噴射する方式への置き換えが進むと見込む。

壁紙や衣類といった紙以外のものに印刷する産業用途などでの使用拡大も見込む。新棟では自動運搬ロボットの導入などで、省人化を進める構えだ。

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