アメリカでは先月の消費者物価指数が前の年の同じ月と比べて3.5%の上昇となるなど、今月に入って物価や雇用、個人消費といった重要な経済指標がすべて市場予想を上回る状況が続いています。

こうした中、FRBのパウエル議長は首都ワシントンで開かれたイベントに参加してカナダの中央銀行の総裁などと対談しました。

この中でパウエル議長は「最近のデータは明らかに私たちの自信を深めるものではない。むしろその確信を得るためには予想以上に時間がかかりそうなことを示している」と述べました。

インフレ率がFRBの物価目標の2%に向かって持続的に低下していると判断して利下げに踏み切るまでにはさらに時間を要するという認識を示した形です。

パウエル議長はこれまでインフレの根強さや雇用市場が堅調なことなどを受けて「利下げを急がない」考えを繰り返し示していて、市場ではFRBの利下げが遅れるという見方が広がっています。

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