キリンホールディングス(HD)が、ファンケルを完全子会社化する方針を固めたことが14日、明らかになった。キリンはファンケルに約33%を出資しており、残りの全株式をTOB(株式公開買い付け)で取得する。キリンはファンケルを傘下に収めることで、同社が強みを持つ健康食品分野を強化し、収益力向上を目指す。

人口減少などを背景に、キリンHDが収益の柱とするビール市場は伸び悩んでいる。一方、サプリメントなどの健康食品分野は成長が期待されており、キリンHDは将来の収益源とするため規模拡大などを推進。昨年8月にはオーストラリアの健康食品大手ブラックモアズを買収した。

キリンHDは2019年、ファンケルと資本・業務提携し、議決権ベースで33%を出資。キリンHDは、ファンケルを完全子会社化することで同社の利益を取り込むとともに、製品開発や市場開拓を強化する狙いがあるとみられる。

ファンケルは現在、東証プライム市場に上場している。ファンケルはTOBに賛同する方向で、TOB成立後、同社株式は上場廃止となる。

ファンケルのロゴ

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