三菱電機など4者は燃えやすく取り扱いが難しいマグネシウム合金を加工できる3Dプリンターを開発した

三菱電機は燃えやすく取り扱いが難しいマグネシウム合金を加工できる3D(3次元)プリンターを開発したと発表した。従来は金属の粉末を高熱で溶かす仕組みで粉じん爆発のリスクがあったが、レーザーの熱で金属ワイヤを溶かす方式を採用して安全性を高めた。電気自動車(EV)やロケットなどの部品製作で活用を見込む。

熊本大学や東邦金属(大阪市)、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と連携して開発した。三菱電機は3Dプリンター、熊本大学はマグネシウム合金の組成、東邦金属は同合金のワイヤ製造過程の開発、JAXAは形成したロケット部品の性能評価をそれぞれ担った。

マグネシウム合金は鉄やアルミニウムより軽く、強度も高い。EVやロケットは重さが航続距離に直結することから部品の軽量化が求められている。

3Dプリンターは金型よりも複雑な部品を作ることができる。三菱電機は加工が難しいが需要の見込まれるマグネシウム合金に対応した3Dプリンターを開発し、軽量部品を求めるメーカーの需要を取り込む。2029年の製品化を目指す。

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