約2万5000人の登録者による人脈を活用する(アトミカのコワーキングスペースの活用風景)

地方都市でコワーキングスペースを運営するATOMica(アトミカ、宮崎市)は、地域の有力な人脈を企業に紹介するサービスを2024年に始める。地銀や自治体の関係者などをつなぎ、企業の地方進出を後押しする。

第三者割当増資で6億5000万円を調達した。三井不動産とVCのグローバルブレインが運営する31VENTURESやイオンモールなどが運営するLife Design Fundなどが引き受けた。累計の調達額は13億円になった。

新たなサービスでは地方進出を狙う企業に地域の企業誘致に関係する有識者を紹介する。地銀といった金融機関や自治体などの関係者などの紹介を想定している。アトミカは地方進出支援の事業受託費で稼ぐ。

地方都市に企業が進出する際は、現地の商習慣に対応する必要がある。そのため、需要動向や効率的な資金調達方法、販促の施策といった地域特有の情報を得ることが重要になる。

人脈の紹介にはアトミカのコワーキングスペースを利用する約2万5000人分の登録者データを生かす。同社は国内で31施設を運営している。小規模事業者向けのオフィスや地域のイベントスペースとして法人と個人が利用している。

嶋田瑞生代表は「自治体などの企業誘致が進むなか、地方から地方へ進出する企業の需要が高まっている」と話す。今後は年間で200件以上の案件獲得を目指す。コワーキングスペースの拠点数も24年内に5割増となる47拠点の開設を目指す。

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