阪急阪神HDが17日に提出した臨時報告書で明らかになった(写真は14日の定時株主総会開場)

阪急阪神ホールディングス(HD)が14日開いた定時株主総会の取締役選任議案で、角和夫会長への賛成比率が57.45%にとどまったことがわかった。阪急電鉄が運営する宝塚歌劇団で2023年9月に起きた俳優女性(当時25)の死亡を巡り、パワーハラスメント認定などが遅れた経営陣への批判が株主からも高まっていた。

17日に関東財務局に提出した臨時報告書で明らかになった。角会長の23年の定時株主総会での賛成は90.46%で、33ポイント落ち込んだ。24年総会でのほかの取締役の賛成比率は嶋田泰夫社長が85.2%など、おおむね8割後半から9割台だった。

宝塚歌劇団が23年11月に公表した調査報告書では、ハラスメントを「確認できなかった」としたことで遺族が反発。24年3月に14件のパワハラを認め、角会長らが謝罪した経緯がある。

角氏は03年に阪急電鉄の社長に就任して以来、20年以上経営トップにあり、株主総会でも経営体制の長期化を批判する意見があがっていた。角会長は14日の総会で「去就については自覚しており、75歳として近々辞退はする」としつつ、今年度は現在の経営体制を継続するとも語っていた。

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