石油化学工業協会(東京・中央)は17日、化学製品の基礎原料であるエチレンの生産設備の5月の稼働率が80.2%(速報ベース)だったと発表した。好不況の目安とされる稼働率90%は、22カ月連続で下回った。中国の増産などを背景に市況は悪化しており、依然として低迷が続いている。
エチレンは自動車や家電など耐久消費財や日用品などに使う合成樹脂の原料となる。生産量は前年同月比2.4%減の39万5900トンだった。3社の3プラントで定期修理があったことも響き、生産量の減少につながった。前月比では稼働率は落ち込んだものの稼働日数が1日多かった影響などで、0.3%の微増だった。
エチレンを原料とする主要4樹脂(低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン)の国内出荷量は、前年同月比では改善し4樹脂全てで1〜3%増加した。前月比では5月は連休によって顧客の営業日数が少なかったためいずれも減少した。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。