17日の東京株式市場で日経平均株価は反落し、前週末より712円12銭(1.83%)安い3万8102円44銭で取引を終えた。下げ幅は一時800円を超え、取引時間中として半月ぶりに3万8千円台を下回る場面もあった。欧州の政治不安や、米国の景気後退に対する懸念が下押し圧力になった。

 欧州議会選でマクロン仏大統領の与党連合が大敗し、右派勢力が躍進。政情不安が高まった。前週末14日の米ニューヨーク株式市場では、欧州の懸念に加え、この日公表された経済統計が消費の減速を示す内容だったことから、ダウ工業株平均が続落した。

 東京市場もこの流れを引き継ぎ、輸出関連企業を中心に幅広い銘柄で売りが広がった。日本銀行は14日の金融政策決定会合で、国債の買い入れ額を減らす方針を決めた。だが、具体的な計画を先送りしたことで不透明感が強まり、株価の重しになったとの見方もある。(山本恭介)

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