地元企業や大学と組み、脱炭素の研究を進める(18日、新潟県胎内市)

JX石油開発は18日、原油・天然ガスの生産拠点「中条油業所」(新潟県胎内市)の研究施設を拡張したと発表した。投資額は5億円弱で延べ床面積を499平方メートルにした。地元企業や大学との連携を深め、二酸化炭素(CO2)の地下貯留など脱炭素につながる新たな研究を推進する。

研究施設の名称は「中条共創の森オープンイノベーションラボ」。研究施設自体は2022年に開設していたが、すでにある建物の一部を使っており手狭だった。生産拠点の敷地内に新たな建物を設け、本格的に研究する体制を整えた。

プロジェクターを備えた会議室のほか足湯なども設け、リラックスした環境で議論できるようにした。地元企業など外部が利用する際に料金は発生しない。

中条油業所はJX石油開発として国内で唯一の生産拠点で、原油や天然ガスを掘っている。井戸や導管など現在の設備を使い、CO2の地下貯留などの研究を検討する。

中条油業所では薄くて曲げられる「ペロブスカイト型太陽電池」の原料となるヨウ素も生産しており、電池の発電効率を高める研究にも取り組む。

JX石油開発の中原俊也社長は同日の竣工式で「産官学で地域社会との連携を深め、研究を推進するための基盤になる」と強調した。

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