きらやか銀行(山形市)と仙台銀行(仙台市)を傘下に置く、じもとホールディングス(HD)は20日、仙台市内で定時株主総会を開催した。きらやか銀の経営悪化で2024年3月期は2年連続の連結純損失となり、総会で配当金の無配が確定。これにより、公的資金注入に伴って国が保有してきた優先株に全体の63%に当たる議決権が発生し、事実上国の管理下に入った。

じもとHDや出席者によると、総会の冒頭で川越浩司会長(きらやか銀頭取)や鈴木隆社長(仙台銀頭取)ら経営陣が赤字決算と無配について謝罪。その後、川越会長が、損失の要因や公的資金の返済について国と協議を進めていることなどを報告した。

きらやか銀は融資先で多額の粉飾決算が発覚するなどして大幅な赤字に転落。09年に金融機能強化法に基づき国から受けた200億円の公的資金について、今年9月末の期限までの返済が困難となった。5月から期限延長に向けて国と協議しており、同法に基づく「経営強化計画」を今月末にも再提出し、返済に向けた収益改善策を示す。

じもとホールディングスの定時株主総会の会場=20日午前、仙台市青葉区

じもとホールディングス傘下のきらやか銀行本店=20日、山形市

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