日本フードサービス協会(東京・港)が25日発表した5月の外食売上高(全店べース)は、前年同月比6.3%増だった。30カ月連続のプラスとなった。前年比で土曜日が1日少なかったものの、都市部を中心に人流が活発化したことで補った。インバウンド(訪日外国人)が急増し、客数・客単価ともに押し上げた。
客数は3.7%増と、30カ月連続で前年を超えた。客単価は2.6%増で32カ月連続でプラスだった。物価高騰による価格改定も寄与した。
業態別ではファストフードが節約を意識した消費者をつかみ6.1%増と引き続き好調だった。特にショッピングセンター(SC)内のフードコートに出店するファストフードの客単価が増加した。
パブ・居酒屋では5.5%増だった。夜遅くの集客は依然伸び悩んだものの、訪日客の宴会需要は戻りつつある。外食業界の関係者からは「海外では『居酒屋』という業態が珍しい。訪日客は日本文化を味わおうと来店するのではないか」との見方もある。
ファミリーレストランは7%増えた。母の日のイベントや人気アニメとのコラボキャンペーンなどを実施した店舗で客数が伸びた。「和風ファミリーレストラン」では50人用の宴会会場だった部屋を10人用の小規模な部屋に改装するなど、需要の変化を捉え臨機応変に対応する店舗が好調だった。
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