シャープは27日午前、堺市で定時株主総会を開き、冒頭に呉柏勲社長が業績不振について「2年連続の大幅な純損失を深くおわびする」と謝罪した。前日の26日に社長昇格が発表された沖津雅浩副社長は、「黒字化必達に向けてまい進する」と決意を語った。

同社は5月、白物家電などの「ブランド事業」に経営資源を集中する方針を公表。これに関し、沖津氏は「選択と集中を進め、とがった商品に投資していく」と強調した。呉氏は「長年ブランド事業をけん引してきた沖津氏が社長に適任と判断した」と起用の理由を説明した。

株主からは、「今後の収益改善策がまったく不明瞭だ」といった批判が相次いだ。沖津氏は「株主の期待に応えられるよう全力を尽くす」と応じた。

シャープは27日午後、新体制への移行を正式決定。呉氏は社長を退任するが、代表取締役にはとどまる。

シャープの定時株主総会に向かう人たち=27日午前、堺市堺区

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