塩野義製薬は、新型コロナウイルス治療薬「ゾコーバ」に関して実施した大規模臨床研究の結果を発表した。16万人超のコロナ患者を対象とした研究で、ゾコーバを投与した場合の入院リスクは、投与していない場合に比べて37%低下した。重症化を防ぐ薬として、医師に対して高齢者などへの処方を促す方針だ。
27〜29日開催の日本感染症学会で塩野義が研究結果を公表した。ゾコーバは経口薬で、2022年11月に厚生労働省から期限つきの緊急承認を取得した。今回、上市後から24年2月までの投与結果を含む臨床データを分析した。
ゾコーバは24年3月に通常承認も得ている。これまでは特に軽症者に処方されてきたが、「重症化リスクがある患者に対し効果的な治療薬であることが示された」(塩野義)としている。
【関連記事】
- ・国のコロナ薬、430万人分が未使用 期限切れなら廃棄へ
- ・「治験後進国」ニッポン 世界の新薬の7割が使えず
- ・塩野義のコロナ薬「ゾコーバ」、2025年初頭に米国発売へ
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。