諭吉セールで売り出された純金製の「壱万円札」(28日、東京都台東区の松坂屋上野店)

大丸松坂屋百貨店は28日、新紙幣発行に合わせて商品の価格を1万円にそろえた「ありがとう諭吉セール」を松坂屋上野店(東京・台東)で始めた。装飾品や食品などを取りそろえた。雨の影響で来店客数は伸び悩んだものの、セールを目的とする来店者は多かった。100万円で販売した純金製の「壱万円札」は事前に準備した10点は完売した。

販売が好調だった商品はブレスレットなどの装飾品だ。28日12時時点で、パールのピアスは用意していた10点のうち、5点が売れた。ブレスレットは10点中、9点が売れた。来店客は30〜60代の女性が多かった。来店した埼玉県在住の50代女性は「非日常感があって面白い。通常より安い価格でお買い得だ」と語った。

新紙幣発行に合わせて1万円均一の商品が並ぶ「ありがとう諭吉セール」(28日、東京都台東区の松坂屋上野店)

セールと同時に、福沢諭吉が印刷された純金製の「壱万円札」も100万円で販売した。1万円の肖像が40年ぶりに福沢諭吉から渋沢栄一に代わることを記念した。28日に事前に準備していた分は完売し、今後は受注販売に切り替える。担当者によると、購入理由として「孫への贈り物」や「最後となる福沢諭吉が印刷されたお札への記念」という声があった。

松坂屋上野店では、新紙幣に関連したセールを20年前にもおこなった。今回の開催期間は、7月16日まで。週末にかけて客数は増えるとみている。

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