【ワシントン時事】日本と米国、韓国は17日朝(日本時間同日夜)、米ワシントンで初の財務相会合を開催した。会合後に発表した共同声明では、為替市場の動向について「最近の急速な円安・ウォン安に関する日韓の深刻な懸念を認識」すると表明。3カ国で「引き続き緊密に協議する」と強調した。

会合には、日本から鈴木俊一財務相が出席。米国はイエレン財務長官、韓国は崔相穆経済副首相兼企画財政相がそれぞれ参加した。

外国為替市場では、円相場が一時1ドル=154円台後半と約34年ぶりの安値水準で推移。ウォンも約1年5カ月ぶりの安値を付けるなど、日韓両国で対ドルでの通貨安による輸入物価の上昇といった経済への悪影響が指摘されている。

鈴木氏は会合後に記者団の取材に応じ、「急速な円安、ウォン安についての認識を3カ国で共有することができた」と説明。財務省の神田真人財務官は「為替について、初めてこういった文書を合意することができた」と話した。

会合では、ウクライナ侵攻を続けるロシアへの制裁でも連携を確認。声明では北朝鮮のロシアに対する弾道ミサイルの輸出を強く非難した。また、脱炭素化製品の供給網強化に向けて連携して取り組むことにも合意。中国が近年積極的に融資を進め、債務負担が急増している太平洋島しょ国の支援についても一致した。

初の日米韓財務相会合で撮影に応じる(左から)鈴木俊一財務相、米国のイエレン財務長官、韓国の崔相穆経済副首相兼企画財政相=17日、ワシントン

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