日本銀行が1日に公表した6月の全国企業短期経済観測調査(短観)で、大企業・非製造業の業況判断指数(DI)が、2020年6月以来、4年ぶりに悪化した。歴史的な円安水準による原材料高や、人件費の上昇が重しとなったと見られる。大企業・製造業は、2期ぶりに改善した。

 業況判断DIは、景気が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた割合を引いた指数。大企業・非製造業は3月の前回調査から1ポイント悪化のプラス33だった。業種別では、宿泊・飲食サービスが3ポイント悪化のプラス49、小売りが12ポイント悪化のプラス19などとなった。

 大企業・製造業は2ポイント改善し、プラス13となった。価格転嫁が進んだ紙・パルプが7ポイント改善のプラス11となった。一方、原材料価格の高騰などで、鉄鋼が16ポイント悪化の0だった。

 3カ月先の景況感を聞いたDIは、大企業・非製造業が6ポイント悪化してプラス27、製造業は1ポイント改善のプラス14を見込む。(杉山歩)

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