KADOKAWAは2日、ランサムウエア(身代金要求型ウイルス)攻撃を仕掛けたとする組織がKADOKAWAの情報をさらに流出させたと主張していることを確認したと発表した。KADOKAWAは主張内容の信ぴょう性について現在調査している。正確性の検証には相応の時間を要する見込み。

KADOKAWAは当該組織の主張するウェブサイトへのアクセスやデータのダウンロードはマルウエア(悪意あるプログラム)感染の危険があるうえ、データの拡散は個人情報を侵害し、深刻な被害を及ぼす可能性があるとして、SNSなどでの共有は控えてほしいと注意喚起している。

同社へのサイバー攻撃を巡っては、「BlackSuit」を名乗るハッカー集団が6月27日、ダークウェブ(闇サイト群)に犯行声明を出した。同社の契約書やサービスの利用者の情報など1.5テラバイトのデータをダウンロードしたと主張している。

KADOKAWAは6月28日、サイバー攻撃を仕掛けたとする組織が公開した情報を確認したところ、取引先や社内の情報の一部の漏洩を確認したと発表している。

取引先については、オリジナル楽曲を配信して収益を得るサービスを利用している一部クリエーターの個人情報、一部の元従業員が運営する会社の情報、取引先との契約書や見積書などの漏洩が確認された。社内情報については、子会社のドワンゴ全従業員の個人情報や社内向け文書などが含まれている。

顧客のクレジットカード情報は社内でデータを保有しておらず、「KADOKAWAからの情報漏洩は起こらない仕組み」と説明している。同社は専門機関の支援を受け調査を続けており、7月中には調査結果に基づく正確な情報が判明する見通し。

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