【ワシントン時事】先進7カ国(G7)は17日午後(日本時間18日午前)、当地で財務相・中央銀行総裁会議を開き、ロシアの軍事侵攻が続くウクライナに対し「揺るぎない支援を再確認する」との共同声明を発表した。ロシアに対する経済制裁でも各国が結束していく方針で一致した。

日本からは鈴木俊一財務相と日銀の植田和男総裁が出席。会議にはウクライナのマルチェンコ財務相も参加した。声明はロシアによる戦争を非難し「即時の終結を求める」と強調した。

円やウォンのほか幅広い新興・途上国通貨が、対ドルで大幅に下落している為替市場の動向については、「為替の過度な変動が経済に悪影響を与え得る」とした2017年5月のG7財務相・中銀総裁会議の声明を再確認した。

財務省の神田真人財務官はG7終了後、記者団に「日本の主張を踏まえてG7の政策対応に関するコミットメントが再確認された」と話した。

また、イランによるイスラエル攻撃で混迷が深まる中東情勢がエネルギー価格など世界経済に及ぼすリスクへの懸念を共有。声明では「イランの武器の獲得、生産、輸送能力を削減するために緊密に連携する」と表明した。

G7に続いて、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議も開幕した。議長国のブラジルはウクライナや中東の情勢など参加国の意見が割れるテーマは主要議題とせず、国際開発金融機関(MDBs)の機能強化や、気候変動対策の資金課題などの議論に注力したい考え。共同声明は出さない方向だ。

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