中国銀行など岡山県内の10金融機関が、共同で手形や小切手の電子化を進める。政府は2021年の成長戦略実行計画で、26年度末までの手形の廃止と小切手の全面的な電子化の方針を示している。リーフレットの作成や情報交換で協力し、県内顧客への周知や電子化に向けた準備に役立てる。

電子手形の仲介インフラ「でんさいネット」やインターネットバンキングを活用する。紙の手形や小切手には収入印紙代や郵送料が必要で、紛失や盗難のリスクがあった。電子化することで手続きの簡便化や管理コストの低減につながる。

手形や小切手の電子化には、支払い元と支払先がそろって移行することが必要になる。岡山県には製造業や建設業など手形を多く発行する企業が多く、中国銀は「全国的に見てもウエートが大きい」とする。同行の手形と小切手の発行枚数は地方銀行のなかでも多く、減少ペースが遅いという。

政府の電子化方針は地域の顧客まで浸透しておらず普及が課題だ。全国的な取引にも対応するため、中国地方の地銀との連携や業界団体への働きかけも視野に入れる。

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