決算記者会見に臨む青木宏憲社長(4日、白山市)

クスリのアオキホールディングス(HD)は4日、2025年5月期の連結純利益が前期比47%増の181億円になりそうだと発表した。前期に計上した株式報酬費用の影響減に加え、生鮮食品強化や店舗拡大で売り上げを伸ばす。合わせて25年5月期中に総店舗数が1000店舗を超える見通しも公表した。

売上高は11%増の4850億円、営業利益は35%増の251億円の見通し。既存店の客足増加が続いており、生鮮食品などの販売強化に向けドラッグストア200店舗の改装も予定する。東海や北信越を中心に70店舗の新規出店を進める方針で、想定通り行けば25年5月期中に総店舗数は1018店舗となる。

業容拡大に向け事業買収も進める。4日には香川県でスーパーマーケット事業を展開するムーミー(高松市)からスーパー7店舗の譲受や、千葉県で「スーパーガッツ」を運営する木村屋(千葉県市原市)の子会社化を発表した。

足元では香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメントが、クスリのアオキHD株を買い増す動きもみられる。4日の決算記者会見で青木宏憲社長は現時点の状況について「ファンド側と対話は進めているが、具体的な内容は差し控える」とコメントした。

4日発表した24年5月期の連結決算は、売上高が前の期比15%増の4368億円、純利益が横ばいの123億円だった。生鮮食品の販売が好調だったものの、株式報酬費用の計上などが響いた。

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