経団連などアジア圏の経済団体による「アジア・ビジネス・サミット」が5日に東京都内で開かれ、出席した岸田文雄首相は域内の脱炭素化に日本が主導的な役割を果たす考えを表明した。首相は、化石燃料による温室効果ガス排出量の削減などを目指して昨年発足した「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)」の第2回首脳会合を、今秋にラオスで開催する方向で調整していると明らかにした。

首相は、自身が発足を提唱したAZECを通じ、「アジアに一大脱炭素市場を作り出し、投資を呼び込む」と意欲を示した。二酸化炭素(CO 2)排出量を「見える化」する枠組みの整備など、共通ルールの策定にも取り組むと強調した。

ビジネス・サミットは、脱炭素化の推進のほか、日中韓などが参加する「地域的な包括的経済連携(RCEP)協定」の拡大や、産業競争力の強化などを盛り込んだ共同声明を採択。十倉雅和経団連会長が首相に声明文を手渡した。

「アジア・ビジネス・サミット」に出席した岸田文雄首相(中央)ら=5日午後、東京都千代田区

「アジア・ビジネス・サミット」に出席した岸田文雄首相(右)と経団連の十倉雅和会長=5日午後、東京都千代田区

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。