リコーと東芝テックの共同出資会社「エトリア」の中田克典社長(1日、横浜市)

1日にリコーと東芝テックのオフィス向け複合機の開発・生産部門を統合した新会社が発足しました。富士フイルムホールディングス(HD)とコニカミノルタは半導体など部品調達の新会社を9月までに設立します。ペーパーレス化や在宅勤務の定着で市場が縮小するなか、事務機再編が動き始めました。セクションの1週間の注目ニュースを振り返ります。

  • リコー・東芝が複合機統合 虎の子技術、再編の呼び水に

富士フイルムHDやキヤノン、健康・医療開拓

キヤノンや日本メドトロニックなどが開発した、複合現実(MR)を活用した医師向けトレーニングシステム

精密機器各社は主力の事務機市場の縮小に備え、ヘルスケアや医療の分野を開拓する動きが広がっています。富士フイルムHDはベトナム首都ハノイ市にがん検診などの健康診断(健診)拠点を開業し、キヤノンは複合現実(MR)を活用して肺を観察できる医師向けシステムの提供を始めます。

  • ・富士フイルム、老いる東南アで先手 ベトナムでAI健診
  • ・富士フイルム、社会貢献債2000億円 バイオ薬受託に投資
  • ・キヤノンなど、複合現実で肺を3D観察 医師教育に活用
  • ・ニコン、不妊治療向け顕微鏡 受精作業の負担軽減

キオクシア、生成AI需要にらみ最先端メモリー量産

キオクシアは6月に減産を解除した

半導体業界では生成AI(人工知能)が引き続き市場成長をけん引しています。キオクシアホールディングスは7月中に四日市工場(三重県四日市市)で最先端メモリーの量産を始めます。日本企業の半導体製造装置の販売も好調に推移する見通しです。

  • ・キオクシア、最先端メモリー7月内に量産 三重県で
  • ・サムスン、4~6月営業利益16倍 生成AI需要で半導体好調
  • ・半導体装置、AI特需で上振れ 24年度の国産販売15%増
  • ・日韓半導体、供給網分断から再協調へ 輸出管理措置5年

パソコン市場、生成AIで拡大局面へ

軽量化した頑丈ノートパソコン「タフブック」

パソコン市場が回復に向かいそうです。米マイクロソフトの基本ソフト(OS)「ウィンドウズ10」のサポートが25年に終了することに伴う買い替え需要をにらみ、AI対応製品も増えてきそうです。

  • ・AI対応のPC、法人向けは30年度620万台に MM総研予想
  • ・パナソニックコネクト、頑丈PC「タフブック」の新モデル
  • ・VAIOが軽量モニター PC以外の独自商品、ソニー売却後初

その他ニュース

ロボット

  • ・中国のプードゥ、ネコ型配膳ロボにAI 料理名読み上げ
  • ・日立、産業ロボ展示場を開設 顧客が製造DX体感
  • 家電
  • ・ダイキンの家庭用エアコン生産最多 24年度883万台
  • ・パナソニック、化粧品新興に出資 美容家電などで連携も
  • ・中国ハイセンス、銀イオン出す洗濯機 部屋干しに対応
  • ・ツインバード、家電開発者も店頭で実演 客の声聞き反映
  • モビリティ
  • ・パイオニア、バイク用ナビアプリ 音声で地図案内
  • ・ニデック、エンブラエル「空飛ぶ車」子会社に29億円出資
  • ・京セラCVCファンド初出資 自動運転新興チューリングに
  • ヘルスケア
  • ・オムロン、健康管理サービスのiCAREに30%出資
  • 電子部品・電池
  • ・長野のHIOKI、上田第2工場を稼働 7月8日から
  • ・日本ガイシ、台湾新興に出資 超小型電池の活用で連携
  • 人事制度
  • ・横河電機、役員報酬制度を見直し 指標にROICなど採用
  • 24年問題
  • ・ダイキンとサントリー、製品輸送で連携 連結トラックで

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