東電が他社から電力融通を受けるのは約2年ぶりだ

送配電会社の東京電力パワーグリッド(PG)は8日、中部電力パワーグリッドから電力融通を受けたと発表した。供給エリア内で想定より気温が上がり、冷房の使用が増えたことで需給が逼迫したため。同日の午前中に最大20万キロワットを受電した。東電が他社から電力融通を受けるのは22年8月以来で約2年ぶり。

東電PGは電力広域的運営推進機関(広域機関)を経由して、午前9時から中電PGに融通を依頼した。広域では必要な電力を確保していたが、東電管内では予備率が安定供給に必要とされる3%を一時下回っていた。広域機関は東電管内での節電のほか、発電設備をもつ事業者に発電量を増やすよう求めている。

送配電会社は電力の使用量を予測し、市場などから電力を調達することで需給を一致させている。東電管内では想定以上に電力の使用が増え、十分な量を調達できなかった。電力の需給は午後から改善する見通しだが、猛暑は明日も続く予報で、東電管内以外でも需給が逼迫する可能性がある。

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