このほど公表された2023年度版の水産白書によると、22年の日本の漁業・養殖業生産量はカツオ、サバなどの不漁により、前年比24万トン減(5.8%減)の391万7000トン。一方、生産額は魚価の高騰などにより、前年比14.8%増の1兆6001億円となった。

同時に、22年は外国からの水産物輸入額も急増して2兆711億円に。国内の生産額を大きく上回った。23年の輸入額は前年比2.7%減の2兆160億円だった。

22年度の食用魚介類の自給率(概算値)は56%。1964年度の113%がピークで、長期にわたり低落している。

2022年の漁業・水産業就労者数は12.3万人、13年には18万人だったが、この10年で3割以上減少した。

国内の漁業・養殖業における魚種別の「22年産出額・生産額」をみると、マグロ類漁業とブリ類の養殖がともに1387億円でトップ。次いでウナギ養殖893億円、ホタテ貝漁業877億円、ノリ養殖826億円などの順。

輸入額の魚種別上位(22年)は、サケ・マス類2783億円、カツオ・マグロ類2317億円、エビ2213億円など。輸入金額の上位3カ国は中国、チリ、米国で、中国からは主にウナギとイカ、チリからはサケ・マス類を輸入している。

日本は魚介・水産物を多く食べる国だが、世界の潮流に反して一人当たりの消費量は減少傾向にある。下図は、各国の魚介類消費量を表したもの。2021年にはインドネシア(1人1年あたりの消費量44.6キロ)が日本(同41.3キロ)を上回っている。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。