2025年大阪・関西万博で、参加国のうち47カ国が自前でパビリオンを建設する「タイプA」を出展する方向で最終調整していることが10日、関係者への取材で分かった。独創的なデザインから「万博の華」とされ、当初は60カ国が予定していたが、資材の高騰などで業者との契約が難航。日本側が呼び掛けていた簡易型への移行には、ブラジルなど5カ国が応じる意向だ。

日本国際博覧会協会(万博協会)が近く公表する。パビリオンのタイプが固まることで、万博協会などは来年4月の開幕に向け、準備を加速させたい考え。ただ、目安とする「今年10月中旬の外装工事完了」までは3カ月しか残されておらず、スケジュール通りに進むかどうかは、なお不透明な情勢だ。

タイプAを希望していた国のうち、ブラジルをはじめ5カ国が、万博協会が基礎部分を設けて外装や内装を自国で行う簡易型の「タイプX」に移行する見通し。パキスタンなど7カ国は、同じ建物内に複数国が出展する「タイプC」に移る。また、メキシコ、ロシア、アルゼンチンの3カ国が財政事情などを理由に撤退する一方、コロンビアなど2カ国は追加で参加表明している。

2025年大阪・関西万博の開幕1年前イベント=4月13日、東京都港区

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。