ファームガス社のCNGスタンド(インド・パンジャブ州)

静岡ガスは11日、インドでバイオガスの生成・販売事業に参画すると発表した。同日、牛ふんなどを原料に事業を手掛ける現地企業への出資で基本合意した。インド政府が進める再生可能エネルギー拡大に協力しつつバイオガスを巡るノウハウを得るのが目的で、他のアジア諸国や日本でのバイオガス事業参画も視野に入れる。

静岡ガスの出資・業務提携先であり、インドで天然ガス供給事業を展開するIRMエナジー(グジャラート州アーメダバード)の関連会社、ファームガス(FG社、同)の株式を秋までに10%強取得する方針だ。

ファームガス社のバイオガスプラント(インド・パンジャブ州)

FG社はパンジャブ州でバイオガスプラントを2022年12月に稼働。周辺地域から集めた牛ふん、稲わらを発酵させてバイオガスを生成し、圧縮天然ガス(CNG)として主に自動車燃料向けに販売している。

インドでは牛ふんなどを野焼きした際の煙による大気汚染が深刻になっている。同国政府は25年以降に都市ガスへのバイオCNG混入を義務化し、全土で5000基のバイオガスプラントを設置する目標を掲げている。静岡ガスは「日本の技術を紹介・活用し、事業の効率性や安定性の向上に貢献したい」(海外事業開発部)としている。

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