衣料品店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングが11日に発表した2024年8月期の第3四半期決算(23年9月~24年5月、国際会計基準)は、売上高が2兆3665億円(前年比10.4%増)、営業利益が4018億円(同21.5%増)、純利益が3128億円(同31.2%増)で、いずれも過去最高となった。

 国内外のユニクロ事業が好調だった。国内では気温が高かったためTシャツなどの夏物がよく売れたほか、免税売り上げの比率が前年同期の2倍となるなど訪日外国人客の需要も取り込んだ。海外ではユニクロの知名度が向上し、北米や欧州、東南アジア、インド、豪州で大幅な増収増益となったが、景気が減速する中国では消費意欲の低下などが響き、減収減益だった。

 同社はこの日、24年8月期通期の新たな業績予想も公表した。売上高は従来予想に比べて400億円上方修正して3兆700億円、営業利益は250億円増の4750億円、純利益は450億円増の3650億円とし、いずれも過去最高になると見込んだ。足元の好業績に加え、円安も業績を押し上げるという。(井東礁)

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