ファナックの米子会社がミシガン州に竣工した新拠点

ファナックは米国子会社がミシガン州に新拠点を竣工したと発表した。日本で生産した北米顧客向けの産業用ロボットを保管する倉庫やロボットの保守・販売を担う。投資額は1億1000万ドル(約180億円)。北米は自動車の組み立て工程などで工場の自動化需要が底堅く、同地域での事業拡大を進める。

新拠点は約27万平方メートルの土地に建設した。6000台以上のロボットを保管でき、ロボットの搬出入などを自動化するシステムを導入した。10日に開いた開所式で米子会社、ファナックアメリカのマイケル・チコ社長兼最高経営責任者(CEO)は「全産業の効率性向上に貢献していきたい」と述べた。

ファナックアメリカは2019年、今回の拠点とは別にロボット向けの倉庫や保守・販売を担う拠点をミシガン州に設けた。23年にはカナダとメキシコで同様の機能を担う社屋を建設した。今後は北米顧客向けの研修施設の開設も予定する。19年以降の総投資額は計2億5000万ドルになるという。

ファナックの24年3月期はロボット部門の売上高が3809億円だった。そのうち米州が4割を占めており、地域別では最も多い。北米は賃金上昇や人手不足により自動化需要の引き合いが他地域に比べ強いとされ、ファナックは北米での顧客の開拓を急ぐ。

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