8月19日から出荷を始める京葉湾岸物流センター(千葉県船橋市)

サッポロホールディングス(HD)傘下のサッポログループ物流は12日、サッポロビール千葉工場(千葉県船橋市)の隣接地に物流センターを新設すると発表した。投資額は約84億円。これまで工場と、少し離れた旧物流センターで2度積み込み作業をしていたが、トラックの移動がほぼなくなり年間約2万時間の業務削減につながるという。

「サッポロビール 京葉湾岸物流センター」(千葉県船橋市)を7月11日に竣工した。8月19日から出荷を始める。土地は王子物流、建物は王子ホールディングスが所有するものを借りる。現在、ワインや洋酒を保管している旧物流センターは土地・建物ともに借地で返還する。

これまでは工場でビールを積み込んだトラックが約4キロメートル離れた物流センターに移動しワインや洋酒を積み込んでいた。新物流センターは工場に隣接しているため、ビールとワインなどを混載する際のトラックの移動がほぼなくなり作業効率が高まる。トラックの運行時間が減ることで二酸化炭素(CO2)排出量を約116トン削減でき、残業規制の強化で運転手が不足する「2024年問題」への対応にもなるとみている。

新センターはレイアウトを工夫し従来より保管能力が約16%増える見込み。船橋市内の別の倉庫に保管していた製品や資材を新センターに集約できる。倉庫内の自動化なども進めワインの検品やギフト加工の作業効率を高める。

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