「ザ・プロダクト」はリブランディングを通してZ世代の取り込みを目指す

オンワードホールディングス傘下のKOKOBUY(ココバイ)はこのほど、同社が展開するヘアケアブランド「product(ザ・プロダクト)」のリブランディングをはかると発表した。ヘアカラーの色落ちを防ぐという新商品を発売するほか、ロゴを刷新し販路も広げる。若年層の美容意識の高まりなど追い風にZ世代の取り込みを目指す。

リブランディングの第1弾として、ヘアカラーを楽しむ人向けに「ザ・プロダクト ラスティングオイル」(2750円)と「ザ・プロダクト ラスティングワックス」(2420円)を発売する。15日から一部の店舗で先行販売し、全国発売は9月1日を予定している。新商品を通してブランドの認知拡大やファンの獲得につなげることを狙う。

ザ・プロダクト ラスティングワックス(2420円)

「乳酸菌アーモンド発酵液」と呼ぶ成分を配合し、紫外線によるヘアカラーの色落ちを防ぎドライヤーなどの外的刺激からも髪を守るとしている。オレンジアイスティーの香りで従来商品より長く香るという。同社が2023年5月に実施した調査によると20〜49歳の女性の約7割がヘアカラーをしているといい、髪色を持続させたいニーズに応える。

ブランドロゴも刷新する。文字数を減らしてわかりやすくするとともに、ブランド名の下にピンクのラインを入れて遊び心を表現した。商品のパッケージもよりポップなデザインに変更する。ブランド初のアンバサダーには俳優の森七菜さんを起用した。

新たなロゴ㊨にはピンクのラインを入れて遊び心を表現した

ザ・プロダクトは米国発祥の自然由来の成分にこだわったオーガニックブランドで、11年から日本での販売を始めた。積極的な販促は展開しておらず販路も一部のバラエティーショップや電子商取引(EC)などに限られていたが、使用感の良さなどから美容師を中心に口コミで広がったという。今後はドラッグストアでの本格展開も始め、従来の購買層に加えてオーガニックブランドにこれまでなじみがなかった層の取り込みも狙う。

ココバイの阿部聖樹社長は「『ナチュラルオーガニック』というと地球や肌、髪などあらゆる意味で優しいイメージがあったと思うが、そこに『楽しさ』をプラスして独自性のあるポジションを確立したい」と意気込んだ。

(米田百合香)

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