国際通貨基金(IMF)は16日、「世界経済見通し」を改定し、今年の世界の実質経済成長率を3・2%、2025年を3・3%と予想した。前回4月時点の見通しと比べると、今年は横ばいだが、来年は0・1ポイントの上方修正となる。

 先進国の経済は、米国をのぞいて力強さに欠けるが、インフレ率の落ち着きもあり、大崩れは免れている。ただ、米国の減速や円安の日本への悪影響などリスクは多い。

 米国の今年の成長率は前回比0・1ポイント減の2・6%、ユーロ圏は0・1ポイント増の0・9%をみこんだ。このうちドイツは0・2%の低成長予想を据え置いた。日本は0・2ポイント減の0・7%。今年1~3月期の企業の投資活動が低調だった。

 一方、IMFは中国については、苦境が続く不動産業界への政府支援などを評価し、0・4ポイント増の5・0%に引き上げた。(榊原謙)

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