日本航空(JAL)は18日までに、航空機用のタイヤ摩耗に伴う交換時期を予測する技術を大型機や中型機を含めたほぼ全機種に適用したと発表した。ブリヂストンの技術を採用することで実現した。航空機ごとにタイヤの消耗度は大きく異なり、これまでは交換時期を予測することは難しかった。タイヤ交換を計画的にできるようにすることで、整備士の業務負荷を減らす。
予測技術ではまずJALが航空機のフライトデータをブリヂストンに提供する。ブリヂストンがデータを解析し、適切な交換時期をJALに伝える。両社は2020年から先行して小型のリージョナル機で取り組んでいた。5月から最新鋭機のエアバス「A350-1000」を除く、大型機から中小型機、リージョナル機を含めたほぼ全機種に対象を広げた。ブリヂストン製以外のタイヤを使う機体も予測対象とする。
航空機用タイヤは重い機体を支えつつ、離着陸時のスピードと重い荷重に耐えられる強度が求められる。過酷な環境で使われるため、離着陸を300~600回ほど繰り返すと交換する必要がある。ただ、機体の種類や離着陸する空港によって摩耗度は大きく異なり、交換時期を予測するのは難しかった。JALは今回の取り組みにより、タイヤの輸送による二酸化炭素(CO2)の排出削減や整備士の働き方改革にもつながるとみている。
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