河野太郎デジタル相が一部メディアのインタビューで、円安が行き過ぎているとして日銀に追加利上げを求める発言をしたことをめぐり、鈴木俊一財務相は19日の閣議後会見で「慎重であってほしい」と苦言を呈した。外国為替市場では17日、河野氏の発言などから円高が進み、一時、約1カ月ぶりとなる1ドル=156円台前半をつけた。

 鈴木財務相は「為替の水準や動き、今後の対応などについて、不用意な発言が市場に影響を与えてはいけないと、いつも控えさせていただいている」とした上で、「河野大臣においては、そういう認識をお持ちでない中での発言だったかなと思っている。市場に与える不測の影響を考えるなら、発言は慎重であって欲しい」と述べた。詳細は明かさなかったが、河野氏に直接、注意をしたことも明らかにした。

 河野氏は19日の会見で「いま日銀に対して利上げを直接求めているわけではない」と釈明した。(岡林佐和)

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