充電規格は「CHAdeMO(チャデモ)」を採用した(現代自の「エレクシティタウン」)

韓国の現代自動車は23日、日本で中型の電気自動車(EV)バス「エレクシティタウン」を2024年末に発売すると発表した。路線バスでの利用を想定する。現代自が日本でEVバスを発売するのは初めて。日本独自の仕様として災害時などにバスから給電できる機能を搭載した。脱炭素の流れで拡大が見込まれるEVバスの需要を開拓する。

日本での発売にあたって充電規格を日本で主流の「CHAdeMO(チャデモ)」に変え、右ハンドルにした。全長は約9メートルで、90キロワットの2基同時充電に対応し、航続距離は約230キロメートル。非常時にEVから電力を供給する「ビークル・ツー・ホーム(V2H)」にも対応し、災害の多い日本のニーズに応えた。

鹿児島でバス事業を展開する岩崎産業(鹿児島市)に5台納入することが決まっている。価格は4700万〜5000万円の予定だ。

EVバスの国内台数は23年3月末時点で252台だが、脱炭素の流れで今後、化石燃料を使うバスからの置き換え需要が増える見通しだ。現在は約7割のシェアを握る中国の比亜迪(BYD)とEVモーターズ・ジャパン(北九州市)が主要な販売元だが、いすゞ自動車が5月に大型EVバス「エルガEV」を発売するなど、参入企業が増えつつある。

現代自日本法人の趙源祥社長は「日本ではEVバスの供給メーカーが少ない。(現代自は)韓国で累計3000台以上のEVバスの販売実績があり、来年には50台以上を販売したい」と話した。

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