航空エンジン受注が好調なGEエアロスペース(写真は英国のイベントで展示された社名ロゴ)=ロイター

【ニューヨーク=西邨紘子】米航空機エンジン大手のGEエアロスペース(旧ゼネラル・エレクトリック=GE)が23日発表した2024年4〜6月期の決算は、売上高が前年同期比で4%増の90億9400万ドル(約1兆4200億円)だった。最終損益は前年同期の2500万ドルの赤字から12億6600万ドルの黒字に転じた。主力の航空機向けエンジンの整備・修理サービスの需要拡大が業績を押し上げた。

特殊要因調整後の営業利益は同37%増の18億9700万ドルだった。調整後1株利益は1.20ドルで、前年同期の0.74ドルと市場の予想(0.99ドル程度)を共に上回った。

主力事業の商用機向けエンジン・サービス部門の売上高は同7%増収だった。ボーイング機の安全問題のあおりで新型航空機の生産に遅れが生じる中、旧型機の保守・修理サービスの需要が伸びた。防衛産業向け部門は1%増収だった。

4〜6月期の航空エンジンなどの新規受注は112億ドルで、前年同期から18%増えた。ローレンス・カルプ最高経営責任者(CEO)は、出荷のボトルネックとなってきた部材の供給問題について「改善の取り組みを加速している」と説明した。24年12月通期の業績予想は、調整後の1株利益で3.95〜4.20ドルとし、前回予想の3.80〜4.05ドルから引き上げた。

GEエアロスペースは旧GEの3社分割で本体に残った航空機エンジン事業。ヘルスケア事業は23年1月、発電事業は24年4月に分社を完了した。

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