米UPSは24年4〜6月期決算で通期の業績見通しを修正した=AP

【ニューヨーク=弓真名】米物流大手UPSが23日発表した24年4〜6月期決算は、純利益が前年同期比32%減の14億900万ドル(約2200億円)だった。時間はかかるがコストの安い運送方法を選ぶ消費者が増えたことで売上高が伸びず、採算が悪化した。

高単価な航空運送から安価な地上運送を利用する顧客が増え、米国内における小包1個あたりの売上高は3%減った。キャロル・トメ最高経営責任者(CEO)は23日の決算説明会で、新契約による人件費の高騰も影響したとして、減益は「想定内だ」と説明した。

売上高は1%減の218億1800万ドルだった。米国内運送と国際運送のいずれも減少した。利益と売上高がともに市場予想を下回ったことでUPS株は下落した。23日の米株式市場で前日終値から一時14%下げた。

UPSは「米国では下半期も小包1個あたりの売上高が伸び悩む」と想定している。24年12月期通期の売上高見通しを、従来の920〜945億ドルから930億ドルに修正した。

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