日本百貨店協会(東京・中央)が25日発表した6月の全国百貨店売上高は、既存店ベースで前年同月比14%増の5018億円だった。28カ月連続の増収となり、新型コロナウイルス禍前の2019年同月比でも8.2%増えた。免税売上高は前年同月比2.4倍の661億円で14年10月に現行の統計が始まって以来2番目に高い水準だった。
免税売上高は5月に記録した最高額(718億円)に次ぐ水準だった。円安を追い風にラグジュアリーブランドのバッグや時計・宝飾などの高額品が売り上げをけん引した。中国や韓国、台湾や香港といったアジア圏からの訪日客が目立った。1〜6月の免税売上高は前年同期比2.6倍の3344億円で上半期としては初めて3000億円を超えた。
6月の売上高を商品別に見ると、ラグジュアリーブランドを含む身のまわり品が前年同月比30%増だった。気温の高い日が続く中で晴雨兼用傘なども好調だった。食料品は0.3%増と3カ月ぶりに増収に転じた。価格高騰の影響を受けた生鮮食品は苦戦したものの、ギフトやインバウンド(訪日外国人)需要が高かった菓子が補った。百貨店の屋上で開催しているビアガーデンなども盛況で食堂喫茶は5.8%増えた。
7月1〜18日の主要百貨店の売上高は前年同期比で8%増となった。19年同期比でも11%増と堅調に推移している。今夏の消費について同協会の西阪義晴専務理事は「定額減税や賃金上昇などの経済背景も踏まえ、大きな期待をしている」と語った。
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